第4ターン:採用しうるカード一覧 生物・PW編
2018年8月16日コメント (4)こんばんは。お久しぶりです。
久しぶりのエントリーとなってしまいましたが、進めてまいります。
生物編
・瞬唱の魔道士 青①
モダン屈指の優秀生物。2マナ瞬速2/1は破格のスペック。
騙されたと思って1枚青トロンに挿して欲しい1枚。
デッキの強度が格段にあがります。
ただし、起用枚数は最大で2枚。フラッシュバック前提だと、2マナ+2マナの4マナでの運用が増えてしまって重たく感じてしまうからである。
それでも使いたいという場合はメインボードから四肢切断を加えたり、サイドボードに外科的摘出などの事実上0マナで撃てる呪文を多くとって、使いどころを増やす必要がある。
なお、相手第2T目の終了時にフラッシュバックなしで着地させて殴りにいってライフを詰めていく用法もあるので意識しておこう。特にコントロールやコンボデッキ相手に効果的である。
・宝物の魔道士 青②
青トロン屈指のサーチ機能搭載の2/2生物。
加工に制限を加えると、2/2の生物になってくれたびっくりカード。
サーチできるのは、6マナ以上のアーティファクトカード。
具体的には、次に挙げるワームとぐろエンジン・白金の天使・隔離するタイタン・精神隷属器等といった勝利ないし敗北からの脱却に直結するようなものばかり。
上の4種をフィニッシャーに据えるような構成には必ず1枚は挿したい。
ただし、エルドラージタイタンはサーチ出来ないため、その点につき要注意。
終わりなき飢餓、ウラモグや約束された終末、エムラクールを積みたい場合には、あまり強さを感じられない場合がある。
・疎石の魔道士 青②
上の宝物魔道士とは対照的に、1マナ以下のアーティファクトをサーチできる2/2生物。
具体的には、歩行バリスタ・虚空の杯・仕組まれた爆薬・探検の地図・大祖始の遺産をサーチできる。歩行バリスタの登場によってフィニッシャーを呼べる性質を得た点で強度が上がった。とはいえ歩行バリスタ以外のパーツについては、初手や早い段階で引き込まないと思うような効用があげにくいことを考えるとありがたみがあまり感じられない側面もある。
・戦利品の魔道士 青②
3マナのアーティファクトをサーチできる2/2。
3マナのアーティファクトでかつモダン環境に耐えうるものを挙げるなら、忘却石、ヴィダルケンの枷、罠の橋、ミラディンブロック剣シリーズ等といったところか。
残念ながら、忘却石と罠の橋以外は青トロンにとってお呼びでないか。
また、このマナ域のアーティファクトにフィニッシャーの役割を期待するのは不可能だし、
そのうえサイド後は対戦相手がアーティファクト破壊をしっかり積んでくることをも考えると、起用の余地はほぼないと言って良さそう。
敢えてこれを挙げた目的は、上記2者との比較、とどのつまりは当て馬である。
・敏捷な妨害術士 青②
瞬速付の3/1飛行生物になんとサイクリング(青②)したら、起動型能力または誘発型能力を打ち消せてしまう機能付き。残念ながら、着地しつつ能力を打ち消してくれる訳ではない。とはいえ、場面に応じた起用が期待できる1枚であることには違いない。
サイクリングの使いどころとしては、着地を許してしまった解放されたものカーンの能力を打ち消す、相手方のフェッチの起動を止める、大爆発の魔道士の起動を打ち消す、トレイリア西部の起動を止めるなど、前エントリーに挙げた押しつぶしと同じような役割を期待することができる。
また、押しつぶしと異なり、続唱の誘発を食い止められるのも魅力的だ。
具体的には、リビエンの重要呪文である、悪魔の戦慄・暴力的な突発といった死せる生へつながる要素をシャットアウトできるということ。
よって幅広い対応力をデッキに持たせたい人には是非とも起用していただきたい1枚である。
・機知の勇者 青②
場に出たとき、パワーに応じた枚数のカード引いて、そうしたなら2枚捨てる誘発型能力をもった2/1。また、永遠化(青青5)によって4/4のコピートークンを場に出すことが可能。
場に出すだけで無駄牌の整理をすることのできる優良生物。
上記の宝物の魔道士を追い出すとしたら、コイツだと私は考えている。
未来の青トロンを牽引する生物として、注目度は高め。
13エムラとの相性は良し。エルドラージをフィニッシャーとして多めに据えている場合は、宝物の魔道士ではなくこちらを優先するのも一興。
ただし、サーチ機能が失われる・墓地対策にハマりやすい裏目は意識しておく必要がある。
・歩行バリスタ XX
青トロンの生物構成を一変させたカラデシュが生んだ至高の傑作。
盤面の生物に対する対抗力としては群を抜いている。また、フィニッシャーとしても優秀であり、流刑への道にも強い。これらの点は上に挙げたワームとぐろエンジンや白金の天使、隔離するタイタンをも匹敵・凌駕する。メインデッキ戦では滅法強い。
撤廃X=0で簡単に回収できるので、殴ってダメージを与えて、1/1になるまで能力を起動してダメージを与えた後に撤廃で回収し、その後に再び唱え直すなどすれば容易に相手を投了させることもできる。
ただし、石のような静寂を相手にするとただのオブジェに成り下がってしまうため、サイド後の運用には要注意。
また、致命的な一押しで簡単に除去されてしまう点やウルザトロンが揃わないとマナレシオの悪い生物に成り下がってしまうため、これらの短所をうまくカバーした運用は意識したいところ。
起用する場合は、サーチ要素としてトレイリア西部は必ず入れておきたい。
・搭載歩行機械 XX
死亡すると、1/1の飛行持ちのソプタートークンを+1/+1カウンターの数だけ場に出せる
カラデシュ産の傑作である。
アーティファクト破壊耐性が高い。ただし、流刑への道やバウンスだと何ら武功を立てないままで戦場を立ち去ることになる点はご愛嬌。
・難題の予見者 無③
コジレックの眷属。場に出たとき、対戦相手の手札をみてカードを1枚選んで追放する優秀な4/4生物。勝ち筋の設置・負け筋の察知・排除の両面をもった攻防一体の機能をもつ。
その代わり、場から離れたとき、対戦相手はカードを1枚引くことができるというデメリットに要注意。
場に出たターンに除去されてしまうと、何ら戦闘ダメージを与えないまま相手に手を進めさせてしまう危険もあるため、虚空の杯(X=1)の併用が望まれる。
流刑への道や致命的な一押しであっさり死ぬ場面も想定しなければならない。
したがって、唱える際は注意が必要。
青トロン使いの間では、使用者によって好みが分かれる1枚でもある。
無色マナを要求する以上、血染めの月の影響を受けてしまうことを嫌ったのか、上に挙げたように、簡単に除去呪文で退場させられて強さを感じられていないのか、その理由は本人に聞いてみたいところではある。
なお、私は使う側である。殴れる機能と対戦相手の手札を見て追放という点が非常に気に入っているためである。
直近のモダン環境の立ち位置についても言及したいが、それは今回のエントリーではなくl今後のエントリーに回すつもり。
・真面目な身代わり ④
場に出るとライブラリーから基本土地を1枚サーチしてタップ状態で場に出せる、死亡した場合、1枚カードを引ける2/2生物。とんでもないアドバンテージ装置である。
アーティファクトでもあるため、知識の渇望との相性は抜群。青トロンを使い始めた人にとっては、比較的使いやすい1枚である。
こちらも好みが分かれる1枚。
なお、私は使わない派である。理由としては、私にはタップアウトして唱える勇気がなく、知識の渇望で捨ててしまいがちであったためである。また、高速アグロ環境が台頭していた頃にモダンに参入したこともあって、あまり強いと感じられた思い出がない。
しかも、サイド後なんかだと、アーティファクト破壊の的にもなってしまうことからやはり使っても報われないなというレッテルを決め込んでしまったのも一因。
・殴打頭蓋 ⑤
黒の0/0の細菌兵器トークンが付いた状態で場に出るアーティファクト・装備品。
+4/+4の修正と警戒・絆魂を与える。
③マナ支払うと手札に戻せる凶悪兵器。
⑤:装備
ワームとぐろエンジンと散らして採用されることもある優秀準生物。
こちらは厳密には生物ではないが、生体兵器という性質から生物編で挙げることにした。
ワームとぐろエンジンとの比較で分析を試みる。
長所は、
・トークンが死亡しても装備することで後続の生物を強化できることから除去耐性に強いとみることもできる。
・また、5マナと比較的に軽くスペックもまた優秀。
短所としては、
その反面、宝物の魔道士ではサーチ出来ない。※加工は可能。
・アーティファクト破壊にあまり強くない。
手札に戻してかわせるのではという意見も考えられるが、場から退場させられることによるテンポロスは馬鹿にならないという見方もある。
・生物ではないため、否認の的になる。
・トークンが致命的な一押しであっさり退けられてしまう。
・石のような静寂を置かれると装備できなくなる。ただし、生体兵器自体の動きは止まらないため、一概に無力とも言えない。
サーチのしやすさという点も考慮すると、ワームとぐろを外して殴打頭蓋を採用するというようなことはまずありえない。
とはいえ、他の生物をも強化できる点は見逃せない。
・ワームとぐろエンジン ⑥
青トロン必須の1枚。モダン環境で最強生物のうちの一つといっても過言ではない。
アーティファクト破壊に強いが、流刑への道には弱い。
枚数を多めにとる場合は、虚空の杯を併用すると裏目が減る。
・白金の天使 ⑦
ワームとぐろエンジンや隔離するタイタンと比べると、どこか頼りない印象を持つかもしれないが・・・・・・
負けないでもう少し 最後まで走り抜けてを地で行く飛行持ち4/4のアーティファクト生物。
坂井泉水のことはさて置いて、負けないという機能が魑魅魍魎にまみれたモダン環境において無類の強さを誇るときがある。
具体的には感染による毒死を食い止めたり、ライブラリーアウトによる敗北を食い止めるなど、ときに神懸った強さを見せつける。
横暴な物言いをさせてもらうと、昼行灯みたいなやつでもあるが、そんなときは知識の渇望で捨て、必要になったらアカデミーの廃墟で回収すれば良い。
余談ではあるが、殴打頭蓋を装備させると8/8飛行・警戒・絆魂・負けないを持つオリジナルカードに変貌する。もちろん、強いし楽しいしかっこいい。
・隔離するタイタン ⑧
場に出たとき及び場を離れたとき、各基本土地タイプ(平地・島・沼・山・森)を選んでそれぞれ1枚ずつ破壊する、7/10のアーティファクト生物。
ギルドランドを多用するデッキ相手にとっては天敵である。
今となってはファストランドが友好色・対抗色ともに出揃ったために強さを発揮する場面が減りはしたものの、まだまだ現役である。
・マイアの戦闘球 ⑦
戦場に出たとき、無色の1/1のマイア(Myr)・アーティファクト・クリーチャー・トークンを4体生成する4/7生物。
攻撃するたび、あなたはあなたがコントロールするアンタップ状態のマイアをX体タップしてもよい。そうしたなら、ターン終了時までマイアの戦闘球は+X/+0の修整を受けるとともに、それが攻撃しているプレイヤーかプレインズウォーカーにX点のダメージを与えることができる。
ネタのような機能を持った生物である。劣勢を跳ね返す1枚としては上に挙げた3枚と比べると物足りない感は否めないが、ウルザの後継カーンの登場によってこれが生成するX/Xの生物トークンを強く使える要素として期待できなくもないが・・・・・。
端的にいうと、残念ながらオーバーキル要素。
トークンの横並びには目を見張るものはあるが、中盤戦の5C人間のクロックを止めるにはトークンの線が細い。親和についても同様。しかも両者ともクロックが飛行持ちである。
甚だ残念としかいえない。
その代わり、お楽しみ要素としては120点を与えたい。
・終わりなき飢餓、ウラモグ ⑩
唱えたとき、対象のパーマネント2枚を追放する破壊不能の10/10生物。
攻撃するたび、対戦相手のライブラリーを上から20枚追放させる。
緑トロンのフィニッシャーであるが、青トロンでも使われる場合があったため、列挙。
緑トロンを心底倒したい人向け。
ただし、アーティファクトではないため宝物の魔道士ではサーチ出来ない。
したがって、自力で引き込むか、引き込みやすい仕組み作りが要求される。
また、マナコストの上でもウルザトロンに依存することは避けられないため、よりウルザトロンを成立させすいように構成を工夫しなければならない。また、ウルザトロンの成立を阻む要素に対しても耐性をつけるような装置も要求される。
・約束された終末、エムラクール ⑬
飛行・トランプル・プロテクション(インスタント持ち)の13/13の精神隷属器の起動型能力に近い誘発型能力をもつ13/13生物。
墓地にあるカードタイプの種類一つにつき1マナ軽減される割引特典付き。
青トロンの場合であると4ターン目(カードタイプ種類数5の8マナ)で着地させられる。
具体例:1Tフェッチランドからの血清の幻視⇒3T知識の渇望(アーティファクト生物または生物・PW)⇒4T降臨※ウルザランドが4T目に成立する前提。
なお、3Tでの着地も不可能ではないが、あまり現実味を感じないので割愛。
精神隷属器との違いを挙げると・・・・
①対戦相手をコントロールしたターンの後、自分にターンが返ってこない
相手に2枚カードを与えてしまう側面がある。また、2回目の相手のターンのドローで裏目の憂き目に遭うリスクがある。
②殴れる。13/13飛行トランプルは強力。また、インスタント除去に耐性がある。
③アーティファクトではない。ここは知識の渇望に影響する。また、宝物の魔道士ではサーチ出来ない。
共通点を挙げると・・・・・
①フィニッシャー足りうる
②墓地対策の影響を受けやすい。
どちらが強いというのは、個人ごとに決めればいい。
もしくは強く使える・弱くならない仕組みを工夫できているのであれば、どちらを使っても良いと思う。
まとめ:
かなり長くなってしまった。
個々の強さに甲乙をつけるようなことは基本的にしない。
その代わり、デッキ75枚の強さを最大限に引き出すためのカード選択をして欲しいと感じる。また、好きか好きじゃないかで構わない。
読者の方々には、一長一短を比較対象まじえて丹念に分析してよりよい選択をしていただけたらなと切に願う。
PW
・精霊龍、ウギン ⑧
青トロン必須の1枚。
有色パーマネントに対しては、大概において無類の強さを誇る。
(例外:6マナタシグル、7マンアンコウ、8マナ騒乱の歓楽者)
エルドラージや緑トロン、RGヴァラクート相手にはあまり強さを発揮しないので要注意。
また、速攻付きの生物の多いデッキに対してマイナスX能力を起動する際は、唱えたターンの返しに退けられるリスクがあるので、過信しないこと。
・ウルザの後継、カーン ④
待望の軽量化カーンがドミナリアで登場。
+1能力と-1能力はまあ申し分ないとして、、、
青トロンで使う場合、トークン生成をいかに強く使えるかが問題となる。
答えは単純で、タリスマンや世界のるつぼなどの置物型のアーティファクトを多用することでトークンのP/Tを引き上げるというやり方が妥当。
したがって、起用する際は構成を選ぶということに注意が必要となる。
なお、shoktroopaがこのカードを最大限に活かした構築を施した青トロンでMOチャレンジを優勝した。
PWまとめ・補足
解放された者、カーンは割愛。というより、青トロンでは採用されないのがほとんどだから、
これを強く使いたい人はとっとと緑系トロンを組むことを勧めます。
後継カーンについては、トークンのP/Tを5まで上げられたら致死ダメージを与えるのに充分のように思う。
今回はこれで以上。
思いのほか長かった・・・・・。
もう寝ます。
それではまた次回!!
コメント
マジックを始めたばかりで最初に組んでみているデッキが青トロンです。いろいろわからないことだらけだったのであなたの記事がすごく指針になって良いデッキが組めそうです。ありがとうございます。
ウルザの後継カーンのイラストがすごく好みで、それを活かして青トロンを仕上げたいと思うのですが、あのカードはモダン環境でも通用するものなのでしょうか。他のpwと比べるとどうしても地味な印象を受けてしまいます。
はじめまして。
こちらこそ、デッキ構築の参考になっているのであれば何よりです。
さて、本題についての回答ですが、通用する使い方もできるし、その逆も同様です。
実際、後継カーンの能力は地味です。1ターンに1枚ずつ相手よりもリソースを増やしていくという点がまさにそうといって差し支えないですね。
したがって、1枚の持つパワーを上げる工夫が必要です。本文でも触れましたが、
このカードの出来はトークンのp/tを最適化(強ければ良いとも限らない)出来るかにかかってます。僕がカーンを強く使うとすれば、①アーティファクトの枚数を多目にしてトークンのp/tを上げやすくする又は②コンバットをより意識してデッキを回す(決してビートダウンに偏るというわけでもない)の両方をとるでしょう。
カード供給能力をゆったり使えてるような局面はほとんど負けない想定です。
差がつくとすればトークン生成能力の運用にかかっていると考え、これを強く使えるかどうかですね。したがって、殴れる青トロンを目指しましょう。
マッケイさんの調整がうまくことを願います。ご武運を。
やはりカーンに憧れがあるので、モダンチャレンジで優勝されてたshoktroopaさんのデッキレシピを軸に自分でアレンジして組んでみようと思います。
もう少しカーンについてお聞きしたいのですが、青トロンはカーンのポテンシャルが活きるデッキでしょうか。あまり詳しくはないのですが、親和などにはよく入ってるようですが、晴れる屋さんのカーンのページ、”このカードがよく入っている構築”というところに青トロンの名前がなかったので少し気になってます。
また、カーンを主体にすることを考えると、軽いアーティファクトでいきなり-2効果を撃って3まで忠誠度の下がったカーンを稲妻などから守れる”呪文滑り”などを入れてみようと思うのですが、それについてなにかアドバイスいただけると嬉しいです。
活かせるデッキにはできますが、カーンを使いたいなら青トロンが1番とはならないでしょうね。ここで大事なのは、カーンだけで勝とうとしないことですね。カーンは複数ある勝ちパターンの一つとして捉える方がプレイに余裕が生まれます。
呪文滑りの採用について
カーンを守るためだけであるならお薦めしないです。少なくとも僕はやりません。
呪文滑りがそれ以外の場面でも役に立つであろうと言える場面が複数あるのなら、採用してもいいかなといったところです。
また、そもそも稲妻を積んでるであろうデッキ相手にいきなり忠誠度落としてトークン生成するという挙動も原則すべきではないように思います。カーンの使い方としては危ないですね。稲妻をどうしても撃たせたいのならまた違った話になりますが・・・。